※本コラムは、ラウンドフラット社「筋肉研究所」メールマガジン(2016年4月29日発刊)に寄稿した原稿です。
近年、企業の「健康経営」への取り組みが広がっています。
健康経営とは、健康保持を社員任せにするのではなく、会社も一体となって社員の健康づくりに関わることで、心身の不調による生産性低下の防止、医療コストの削減、従業員満足の向上、企業ブランドの向上などを実現し、企業の収益性を高めていこうという取り組みです。その考え方の源流には、『The Healthy Company』(R.ローゼン、1986年)で示された「健康な従業員こそが収益性の高い会社をつくる」という調査結果があります。
健康経営を推進するため、運動のほか、食事、メンタルヘルス、職場のコミュニケーション不全の解消、残業時間削減など様々な面からのアプローチ、そしてIT・モバイルを活用した新たな支援サービスも生まれています。また、健康経営に積極的に取り組む企業に金利を優遇する制度を設ける銀行も増えつつあります。
※各企業の取り組み事例について興味がある方は、こちらをご覧ください
少子高齢化や人口減少による人手不足が今後進んでいく中、会社の成長の源である「社員」が中長期にわたって良いコンディションで働ける環境づくりは、今後の最重要課題となります。職場における健康教育の広がりは、従来はアプローチが難しかった健康づくりへの関心が低い人々にコンタクトするチャンスになります(ただし、退屈なプログラムであれば、より一層、態度を硬化させるでしょう)。私たち健康づくりに関わる専門家は、企業が抱える問題を身体や健康の面から解決する創造的なプログラムを開発し、提供していく役割が求められています。
※健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です
コメントをお書きください